みすず書房

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書評に載った本 2025年12月

2026年3月17日

2025年12月に書評掲載された本をご紹介します。

『クロコダイルに魅せられて』

福田雄介 2025年11月刊

オーストラリアの政府機関で野生ワニの保全に全力を尽くす、唯一無二のワニ研究者はいかにして誕生したのか。淡々とした筆致ながらも熱い思いがじっくりと伝わる、ワニ研究エッセイ。

  • 朝日新聞 2025年12月27日 田島木綿子さん(国立科学博物館研究主幹)朝日新聞書評委員の「今年の3点」

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ワニのためにオーストラリアへ。ワニのために生きる(新刊紹介)

 

『見知らぬ人を認識する――パレスチナと語りについて』

イザベラ・ハンマード 岡真理訳 2025年11月刊

ジェノサイドに抗して、暴力を支える語りをいかに解体するか。パレスチナ系英国人の作家が、サイードを手掛かりに、他者によって認識が変わる瞬間を描き出す。訳者・岡真理による解説「ホロサイドに抗して」を付す。

  • 読売新聞 2025年12月7日 評者・奈倉有里さん(ロシア文学研究者) 「ガザ 語りの「転換」探る」

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『祖国のために死ぬこと』【新装版】

エルンスト・H・カントロヴィッチ 甚野尚志訳 2025年11月刊

〈祖国〉の観念はいつ生まれ、そのために戦いで死ぬことがどうして神聖な行為とみなされたのか。歴史家による代表的6論文を集成。

  • 朝日新聞 2025年12月27日 評者・中澤達哉さん(早稲田大学教授) 朝日新聞書評委員の「今年の3点」

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『無数の言語、無数の世界――言葉に織り込まれた世界像を読み解く』

ケイレブ・エヴェレット 大久保彩訳 2025年10月刊

空を指して時刻を語り、「右」や「左」がなく、匂いを抽象的に精密に語る。なぜ言語はここまで多様なのか。人類学と言語学を架橋する、言語と認知の可能性についての書。

  • 毎日新聞 2025年12月13日 評者・渡邊十絲子さん(詩人) 「思ったより広大な認知、表現の領域」

『無数の言語、無数の世界』の詳細はこちら

『GROWTH――「脱」でも「親」でもない新成長論』

ダニエル・サスキンド 上原裕美子訳 2025年8月刊

「どんなタイプの経済成長を追求すべきか? 誰のためのものであるべきか?…こうした問題に関心をもつ人の必読書だ」(D・アセモグル)。アイデアの成長にフォーカスした新提案。

  • 聖教新聞 2025年12月2日 〈読書〉「善き方向へ「成長の性質」変えるには」

  • 北海道新聞 2025年12月21日 評者・根井雅弘さん(京都大教授) 「読書ナビ 今年の3冊」

『GROWTH』の詳細はこちら
【試し読み】はじめに(抄)

『呼吸を取り戻せ――肺移植がもたらす奇跡と悲劇』

デヴィッド・ワイル 小田嶋由美子訳 仲野徹監修 2025年8月刊

奇跡のような回復、悲劇のような悲しい別れ、そして燃え尽き――。移植医療は神がかり的で、人間的だ。肺移植に人生を捧げた医師が、その内幕を赤裸々に綴るノンフィクション。

  • ダ・ヴィンチ 2026年1月号 評者・冬木糸一さん    (書評家) 「BOOK OF THE YEAR 2025 海外ノンフィクション」
  • 産経新聞 2025年12月21日 評者・河合香織さん(ノンフィクション作家) 「私の3冊」

『呼吸を取り戻せ』の詳細はこちら

『コンパートメントNo.6』

ロサ・リクソム 末延弘子訳  2025年7月刊

憧れのソ連に留学してきたフィンランド人の寡黙な少女と、家族をのこして建設現場へ向かうロシア人の饒舌な出稼ぎ夫。寝台列車の同じ部屋に偶然乗りあわせた二人の旅を描く。フィンランド最高の文学賞・フィンランディア賞を受賞したロードノベル。

  • クロワッサン 1155号 評者・酒井順子さん(作家・エッセイスト) 「今年心に刺さった本セレクション」

  • 朝日新聞 2025年12月27日 評者・青山七恵さん (小説家) 朝日新聞書評委員の「今年の3点」

  • 朝日新聞 2025年12月27日 評者・藤井光さん(東京大学准教授) 朝日新聞書評委員の「今年の3点」

『コンパートメントNo.6』の詳細はこちら
【試し読み】「訳者あとがき」より抜粋

『日本 老いと成熟の平和』

トム・フォン・リ 梅原季哉訳 2025年6月刊

少子高齢化と諸規範が形づくる日本独自の「非軍事主義の生態システム」を、広島に学んだ米国際政治学者が、各種統計データに加え、元防衛相から被爆者に至る70人超へのインタビューから解き明かし、戦後日本の平和の実相に迫る。

  • 中国新聞 2025年12月19日 評者・佐田尾信作さん(客員編集委員)「「普通の国」ではない日本を問う 広島市立大で学んだ米研究者が学術書 「再軍事化」阻む制約と抑制分析」

  • 聖教新聞 2025年12月2日 評者・吉岡忍さん(作家)「2025年 印象に残る3冊」

『日本 老いと成熟の平和』の詳細はこちら
【試し読み】訳者あとがき(抜粋)

『アンチ・アンチエイジングの思想――ボーヴォワール『老い』を読む』

上野千鶴子 2025年4月刊

私たちはなぜ老いを恐れるのだろう。ボーヴォワール『老い』を読み、老い衰え自立を失った人が生きる社会を構想する。

  • クロワッサン 1155号 評者・酒井順子さん(作家・エッセイスト) 「今年心に刺さった本セレクション」

  • 読売新聞 2025年12月28日 評者・奈倉有里さん(ロシア文学研究者)「読売委員が選ぶ 2025年の3冊」

『アンチ・アンチエイジングの思想』の詳細はこちら
【試し読み】第1章「老いは文明のスキャンダルである」

『競争なきアメリカ――自由市場を再起動する経済学』

トマ・フィリポン 川添節子 訳 2025年3月刊

アメリカは自由市場を諦めたか?テック企業と政治の結びつき、賃金・経済成長・格差の問いに、データで挑む。「21世紀の資本主義を理解するための必読書」(ガブリエル・ズックマン)

  • Voice  2025年12月号 著者インタビュー「競争が消えたアメリカ経済の末路」

  • 週刊東洋経済 2025年12月27日・2026年1月3日合併号 「2025 ベスト経済書 発掘 まだある好著」

  • 日本経済新聞 2025年12月27日「エコノミストが選ぶ 経済図書ベスト10」

  • 読売新聞 2025年12月28日 評者・櫻川昌哉さん(経済学者・慶応大名誉教授)「読売委員が選ぶ 2025年の3冊」

『競争なきアメリカ』の詳細はこちら
【編集者からひとこと】『競争なきアメリカ』の読みどころを3つ(、4つ)ご紹介

『グレン・グールド著作集』

ティム・ペイジ 編、宮澤淳一 訳 2025年4月刊

独創的ピアニストが遺した言葉を「音楽」「パフォーマンス」「メディア」などに集大成。未来に読み継がれる35年ぶり新訳決定版。

  • 毎日新聞 2025年12月20日 評者・村上陽一郎さん(東大名誉教授・科学史)2025年「この3冊」

『グレン・グールド著作集』の詳細はこちら
【試し読み】編者ティム・ペイジ「日本の読者へ」全文

『エッシャー完全解読――なぜ不可能が可能に見えるのか』

近藤滋 2024年12月刊

100点を超える図版で、《物見の塔》《滝》などだまし絵5作の制作過程を分解する。エッシャーが制作中に何に悩み、何を大切にしていたかにまで踏み込んでいく。謎解きの楽しさに満ちた1冊。

  • 毎日新聞 2025年12月13日 評者・辻原登さん(作家)2025年「この3冊」    

  • 毎日新聞 2025年12月20日 評者・若島正さん(京大名誉教授・米文学)2025年「この3冊」

『エッシャー完全解読』の詳細はこちら
【試し読み】この素晴らしいトリックを、ぜひ知ってほしい(「あとがき」より)

『資産格差の経済史――持ち家と年金が平等を生んだ』

ダニエル・ヴァルデンストロム 立木勝 訳 2025年5月刊

ピケティのナラティブを超えて。「富の平等化の主たる触媒は戦争による破壊でも累進課税制度でもない…」鍵は「持ち家」と「年金」にあった。最新の歴史的データをもとに、平等化への道筋を示す実証研究。

  • ForbesJAPAN 2026年2月号 著者インタビュー「世界で格差は本当に広がっているのか?」

『資産格差の経済史』の詳細はこちら

『デジタルの皇帝たち――プラットフォームが国家を超えるとき』

ヴィリ・レードンヴィルタ 濱浦奈緒子訳 2024年8月刊

自由とテクノロジーを誰よりも愛した者は国家を超える帝国を築いた。デジタル帝国の君主たちの思想的起源や経営手法、そして彼らに抗った人々を、ストーリーとデータで描く。

  • ForbesJAPAN 2026年2月号 著者インタビュー「国家を超えた「クラウド帝国」の世界地図の現在、未来はどうなるのか?」

『デジタルの皇帝たち』の詳細はこちら
【新刊紹介】古代ギリシャ・ソ連・デジタル帝国
【コラム】ブックリスト:デジタルの歴史