2025年4月に書評掲載された本をご紹介します。
トマ・フィリポン『競争なきアメリカ――自由市場を再起動する経済学』
川添節子 訳 2025年4月刊
アメリカは自由市場を諦めたか?テック企業と政治の結びつき、賃金・経済成長・格差の問いに、データで挑む。「21世紀の資本主義を理解するための必読書」(ガブリエル・ズックマン)
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週刊BCN 2025年04月28日(vol.2057) 「米国経済市場に何が起きているのか」
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読売新聞 2025年4月27日 評者・櫻川昌哉さん(経済学者・慶応大名誉教授)「活性化生まない産業集中」
ラース・チットカ『ハチは心をもっている――1匹が秘める驚異の知性、そして意識』
今西康子 訳 2025年2月刊
高速の思考。数を数え、道具を使い、他の個体から問題解決法を盗みさえする! ハナバチ認知研究の権威である著者が、1匹の内にある驚くべき精神生活を実験で説き明かす驚異の昆虫研究。掲載図版はフルカラー。
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本の雑誌 2025年5月号 評者:服部文祥さん 「人とは別の道筋で知的に進化した君たちと命の秘密を語り合う」
『ハチは心をもっている』詳細はこちら
【ためし読み】「はじめに」[抄]
ダニエル・ジェイムズ・ブラウン『遥かなる山に向かって――日系アメリカ人二世たちの第二次世界大戦』
森内薫 訳 2025年2月刊
日米開戦により悲運に見舞われた在米日系人らの苦闘を、4人の二世を軸に描く。『ヒトラーのオリンピックに挑め』の名手による傑作実録。写真51点を収録。
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ディスカバー・ニッケイ 2025年4月11日 評者・川井 龍介さん(ジャーナリスト、ノンフィクションライター)「日系(ニッケイ)—をめぐって」第60回「敵と闘い、差別と闘った物語―『遥かなる山に向かって 日系アメリカ人二世たちの第二次世界大戦』を読む」
ジョン・B・トンプソン『ブック・ウォーズ――デジタル革命と本の未来』
久保美代子 訳 2025年1月刊
出版社経営にも携わる社会学者が、膨大な統計、180件以上の出版・技術系企業関係者インタビューを根拠に論じる。「本」にかかわるすべての人のための新基本書。
- 朝⽇新聞 2025年4月19日 評者・酒井正さん(法政大学教授・労働経済学) 「生き残る紙の書籍という逆説」
マイケル・キーン/ジョエル・スレムロッド『課税と脱税の経済史――古今の(悪)知恵で学ぶ租税理論』
中島由華 訳 2025年1月刊
「この本の核心をなす基本的なポイントは、税制のよしあしを定める原則の多くがどの時代にも見てとれるということである」(はしがき)シュメールの粘土板、古代エジプトの課税事情から現代多国籍企業の租税回避まで。博識で、ゴキゲンな租税史。
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週刊東洋経済 2025年4月12日号 評者・砂原庸介さん(神戸大学教授)
『読書アンケート 2024――識者が選んだ、この一年の本』
みすず書房 編 2025年2月刊
152名の方々に、新刊・既刊を問わず、2024年にお読みになった本のなかから、印象深かったものを挙げていただきました。
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朝⽇新聞 2025年4月19日 評者・御厨貴さん(東京大学名誉教授・政治学) 「ひきこまれる本への愛」
『読書アンケート 2024』の詳細はこちら
『読書アンケート 2024』のご紹介
近藤滋『エッシャー完全解読――なぜ不可能が可能に見えるのか』
2024年12月刊
100点を超える図版で、《物見の塔》《滝》などだまし絵5作の制作過程を分解する。エッシャーが制作中に何に悩み、何を大切にしていたかにまで踏み込んでいく。謎解きの楽しさに満ちた1冊。
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ほぼ日刊イトイ新聞 2025年4月29日 著者インタビュー
「生き物の模様の科学者、エッシャー作品の謎を解く。近藤滋さんの数奇な研究者人生。」
チェ・テソプ『韓国、男子――その困難さの感情史』
小山内園子・すんみ 訳、趙慶喜 解説 2024年12月刊
家父長制、植民地化、南北分断、軍政、経済危機、兵役……。「韓国男子」の感情史を近現代史上の事象や流行語を手がかりに辿る。フェミニズムへの応答としての韓国男子論。
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綴葉 2025年4月号
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週刊金曜日 2025年4月18日号(1517号) 評者・長瀬海さん(ライター・書評家) 「男性性のもろさと傲慢 日本男子必読」
松隈洋『未完の建築――前川國男論・戦後編』
2024年12月刊
国立国会図書館、東京文化会館はじめ数々の建築の設計を手がけ、「人間にとって建築とは何か」を問い続けた前川國男。前川自身のことばや関係者の発言、当時の資料を駆使して、その人と作品と時代を鮮やかに描く。
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西日本新聞「カリスマ書店員の激オシ本」 2025年4月12日 評者・大井実さん(ブックスキューブリック) 「建築の社会的使命考え続け」